昨年8月9日~10日に「風」を通して埼玉と海との繋がりを学び、さらに海の現状を学び、未来の海を守ることを目的として、小学生を対象とした体験学習イベント「埼玉うみかぜ探検隊」を開催しました。
埼玉県と近隣の小学生5・6年生27名が参加しました!
日本で一番暑い街と言われる「埼玉県熊谷市」。
一方で1906年以降、一度も猛暑日を記録していない「千葉県勝浦市」。
この気温の違いの要因の一つとして考えられている”海風”を調べるために立正大学協力のもと、熊谷と勝浦の両市で気象にまつわる学習を行いました。
熊谷の暑さの理由を調べるために子供たちが訪れたのは、熊谷市にキャンパスを構える立正大学。
授業をしてくれたのは気象学を研究している渡来靖教授。
なぜ夏は暑くて冬は寒いのかという身近な疑問から、同じ関東の中でも、熊谷は暑く千葉県勝浦市が涼しい理由、陸地を冷やす効果がある海風のメカニズムについての授業が行われました。
海風をより詳しく知るために行われた実験では、屋外で太陽に当てておいた土や砂、水、コンクリートなどを用意。
子供たちは放射温度計でそれぞれの表面温度を測りながら、土などの物質は温まりやすく冷めやすいこと、水は温まりにくく、冷めにくいことを学びました。
その後は、水槽の中に作った陸地と海の部分の陸地を温めて、温度が低い海から風が吹く様子を観察し、海風の原理を視覚的に学びました。
午後には気象観測を体験。5チームに分かれて大学内の5ヶ所で地表の温度や、気温、湿度、風向・風速を測定。
林や水辺、芝生、コンクリートの上など、環境が違う場所でどのような差が出るかを調査しました。
普段使わない観測機器を手にした子供たちは、補助の学生の指導を受けながら楽しく観測をしていました。
その後の観測結果の発表では、地表温度が低い林や水辺の気温に対し、地表温度が高いコンクリート上は気温が高いことがわかりました。
熊谷は内陸で海風が届きにくく、温められた地面が空気の温度に影響を及ぼすことや、フェーン現象の影響で気温が高くなりやすいことなどを学びました。
この様子は、海と日本プロジェクトYouTubeチャンネルからご覧頂けます!
ぜひご覧ください。