埼玉県内で一番古いとされる現存の「石橋」(石の橋)がどこにあるか分かるでしょうか。
利根川の流れる加須市や荒川のある熊谷市、あるいは、狭山湖のある所沢市や入間市かと思うかもしれませんが、正解は春日部市にあります。
その名は「やじま橋」。
同市南中曽根の古隅田公園内に保存されています。
この「やじま橋」は、もともとは古隅田川に架けられていましたが、
河川の改修工事のために昭和59年、同公園に移築、復元されました。
写真のように現在は、河川を渡るためのものではありません。
橋板、橋脚、橋桁とも石造りで、橋板の一枚には江戸時代の「元文二巳歳」(1737年)の銘が刻まれています。
岩槻藩主の永井氏のために造られたとされ、当時、この橋は粕壁から岩槻に通じる唯一の道に当たっていたので、
藩政上とても重要な意味を持っていたと考えられるそうです。
橋板には長方形の大石18枚が使われています。上から見るとその枚数が確認できます。
架けられてから280年以上経った今でも、その姿を保てるのは、高度な技術によって出来ているからです。
見学はいつでもでき、そばで見れば石が上手く組み合わさっているのがよく分かります。
ちなみに、「矢島橋」「八島橋」と漢字で書かれたこともありましたが、どれが正しいかは分かっていないそうです。
イベント名 | 県内最古の石橋 「やじま橋」/サイタマニア イシ★バシ |
埼玉をこよなく愛する、埼玉専門の覆面フリーライター。実は生まれ育ちは東京。
愛車の原付バイクで県内をくまなく回り、埼玉のニッチな魅力を日々発掘!
テレビ出演多数。著書【埼玉のアナ 東上沿線 和光-川越編】。