妖怪や伝承には川の氾濫や堤防の決壊などの「水害」のようすを伝えるものがあります。
そんな妖怪や伝承にスポットを当てた企画展「災の国 妖怪伝~災害と妖怪・伝承」が10月20日まで、
埼玉県鴻巣市袋の県防災学習センターで行われています。
この企画展は、川や水にまつわる話の多い河童(カッパ)などの妖怪をあらためて知ってもらい、
災害への関心を高めてもらおうと、開かれています。
企画展は全2章で構成。
第1章「妖怪・伝承・信仰~災害とのつながり~」は、
河童、天狗、海坊主、大太法師(ダイダラボウシ)を、
説明と姿を描いた昔の絵をパネルにして展示。
全国の洪水、地震、竜巻などの自然災害に関連した伝説なども紹介しています。
第2章「埼玉県内の妖怪・伝承」は、16の県内各地の説話を取り上げています。
例えば越谷市の「おいてけ堀」の話は、
元荒川の堤防が決壊して出来た沼を「オイテケ堀」と人びとは呼びました。
沼の主は大きな白蛇で、
人が通ると「オイテケオイテケ」と呼び掛けて沼に引き込むと言われ、
子どもたちを近づけなかったそうです。
熊谷市の「カッパの皿」の話は、助けたカッパがお皿10枚とお礼の手紙をくれました。
それからはお祭りなどで足りないものがある時は、
紙に書いて川へ流すと次の朝にはその品が届くようになりました。
ところがある日、お皿の1枚を壊してしまってからは何も届かなくなってしまったそうです。
開館時間は午前9時から午後4時半(入館は同4時まで)。
入館無料、月曜休館。
問い合わせは、同学習センター(電話048・549・2313)へ。
埼玉をこよなく愛する、埼玉専門の覆面フリーライター。実は生まれ育ちは東京。
愛車の原付バイクで県内をくまなく回り、埼玉のニッチな魅力を日々発掘!
テレビ出演多数。著書【埼玉のアナ 東上沿線 和光-川越編】。